security
情報セキュリティなどと言うし、あるいは警備のことを英語で security なんて言うけど、security の意味内容は語って(笑)おく必要がありそうだ。
まず、志村けん。
ドリフというのは元は普通のバンドだったのだけど、曲つなぎのコントがウケてお笑いに転向した。ピアノの荒井注(故人)が脱退って時に二人の付き人、志村と、もう一人の「すわ親治」とどっちをレギュラーに入れるかって話になって、最終的に志村になった(すわ親治は1985年にドリフ脱退、今でも芸能活動中)。
ドリフって元がバンドだし、志村はギターなんだけど、ギターはすでに高木ブーと仲本工事と二人もいたから、楽器プレイヤーとしての出番はなく、お笑い専業となった。でも R&B 大好きで、ヒゲダンスの選曲も志村。
そんな志村が大好きな曲ってのが Otis Redding "Security" だというから聞いてみたら、君と一緒にいると安心できたのに…というラブソングというか失恋ソングで、まったく似合わねーーーっ!と思った。
そんで、スヌーピー。Snoopy が登場するマンガは、タイトルとしては Peanuts(つまらない、くだらないものという意味合いがある)だが、登場人物のルーシー Lucy van Pelt の弟のライナス Linus ってば、左手に毛布を握りしめ、右手の親指をしゃぶってる。
このライナスが握りしめている毛布は原文では security blancket、日本語訳では「安心毛布」となっている。スヌーピーなんかがこのライナスの毛布を奪ったりすると、ライナスはパニックに陥る。心理学や精神医学ではいろいろ議論されているようだが、よく分からん。何にせよライナスは毛布を握りしめることによって安心していられる。だからこの毛布は security blanket と呼ばれる。
つまり security とは「安心できること」という意味なのである。
情報「セキュリティ」を考えてみて欲しい。ウェブサイトに不正侵入されたり、あるいは個人情報が漏洩したりすると、われわれ一般ユーザーはそれを「安心して」利用することができない。一般ユーザーが安心して利用できることが、情報セキュリティのキモなのだ。
警備も、イベントなんかで一般来場者も出演者も安心していられるようにするため、厳重に警備する。だから警備を security と呼ぶのだ。