注意点
まず最初に知っておかなければならないのは、日本の学校で教えられる英語は、かつてはイギリス英語一辺倒、現在はイギリス英語とアメリカ英語のゴタマゼであるという事実だ。
たとえば日本語の「信じられない」は unbelievable と思うかも知れない。ところが実際には incredible の方が多用される。
incredible はアメリカ英語で、アメリカでは9割方 incredible が使われる。グローバルに見ると incredible が約8割、unbelievable が約2割。イギリスではどうかというと、アメリカ英語の影響力が強まったせいか、6割ぐらいが incredible になってて、unbelievable は4割ぐらいになってる。
そすと「信じられない」に相当する英単語としては、まずは incredible を覚えるのが妥当ということになる。
マーティー・フリードマンという日本在住のアメリカ人のミュージシャンがいる。彼は「信じられない」でなく「ありえない」を使うが、これは incredible の直訳だ。
あるいは待ち行列のことをアメリカでは line と言い、イギリスでは queue と言う。ところがIT用語としては100パーセント、queue なのだ。
これは待ち行列の数学理論を確立したのがイギリス人の学者であるから、そうなった。だからIT用語として待ち行列は、アメリカ人であっても queue を使う。
イギリスでもアメリカでも同じコトバだけどスベルが違うなんてのがあったりするし、発音もかなり違う…日本人にとってはイギリス英語の方が発音しやすい。
そうした調子だから、日本人が英語を学ぶ、英単語を覚えるにしたって、イギリス英語とアメリカ英語の違いというのは常に意識しなければならないと思う。
このブログでは、そうした英米の違いを強調しているつもり。
発音の違いも明記。発音記号は、厳密なIPA記号だと逆に読みにくいので、適当に表記。Cambridge English Dictionary と Weblio 英和辞典(実質的に中身は研究社『新英和中辞典』で、たぶんいっこぐらい前のバージョン)を対照して、イギリス英語・アメリカ英語の順に書く。
Cambridge English Dictionary のウェブサイトには、アメリカ英語とイギリス英語と両方の発音の音声があるので、チェックすべし。